イベント前にショート大幅縮小 新たな上昇局面に入るか?【仮想通貨相場】








8月第5週(24日〜30日)のビットコイン(BTC)対円相場の週足終値は、前週比2,363円(0.19%)円高の1,238,362円で小幅に反発した。先週のBTCはアルトコイン売りと金相場の乱高下に振り回される格好で一時は安値模索となるも、119万円(≒11,100ドル)がサポートとなり、28日からは徐々に戻す展開。27日のジャクソンホールでの米連邦準備制度理事会(FRB)の平均インフレ率目標導入発表後に上に往って来いを演じ、不安定な値動きとなったBTC相場だったが、翌28日の安倍首相の辞任意向表明を切っ掛けにドル安円高が進行したことに加え、ジャクソンホールでのFRBの発表を消化する形でドルが広範に売られたことが、週後半のBTC相場の支えとなった。また、マルタの取引所OKExが28日に複数DeFiトークンの上場を発表したことを受け、息切れ状態だったアルトコインの物色に風が吹き込まれ、週末はアルトコイン主導でBTCも確りとした値動きとなった。

ジャクソンホール直後の値動きは期待外れだったが、結局はFRBの緩和策が長期化することが織り込まれる形となった。米商品先物取引委員会が29日に公開したCOTレポートでも、25日終業時点でシカゴマーケンタイル取引所(CME)でのファンド勢のBTCショートは、過去最高だった前週の8,590枚から2,442枚縮小し、ネットポジションは- 2,830から- 1309と、ショートポジションを手仕舞う動きが見られた(第2図)。28日が8月物の最終取引日と言うこともあったため、ロングも921枚縮小したが、ジャクソンホールを受けて相場が上昇するシナリオを警戒していたようだ。

ネットでは依然としてマイナスに振れているものの、先週で未決済建玉(OI)が減少しポジションの調整が入ったと想定すれば、ここからはポジションの組み直しで相場も新たな局面に入るか。2月から3月にコロナショックでネットポジションが- 2000を大きく下回ってから同水準を回復し、現物相場も上昇の流れにつけたことを考慮すると、この先は次の上昇に向けて底堅く推移する展開が期待される。

テクニカルの側面では、先週までの強気一色のチャート構造が崩れ出している。13日移動平均線が21日線を下回りデスクロスが出現。移動平均線の強気のパーフェクトオーダーが崩れ、一目均衡表では均衡表が逆転し(転換線が基準線でデスクロスし)早期の売りシグナルが一つ点灯している。しかし、ボリンジャーバンドはスクイーズ状態が継続しており、トレンドがない状態を示唆している。出来高が減少基調にあることから、短期的な調整で相場が弱含んでいる状況と指摘され、依然として押し目買いが入りやすいチャート構造と言えよう。先週は119万円でダブルボトムも形成されたため、見通しはそう悪くないと見ている。


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